訪問介護は本当にきつい? 20年続けて感じた“本当につらかったこと”

よくある介護のつらさよりも、本当につらいのは”目的を持たずに働くこと”

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「ヘルパーの仕事って、やっぱりきついんでしょうか?」「訪問介護ってつらそう…」。
そんな言葉をネットでよく見かけます。実際、「ヘルパー 仕事 きつい」「訪問介護 つらい」といった検索も多くされているようです。

たしかに、身体的・精神的にハードで難しい印象を持たれるのも無理はありません。でも、実際に介護の仕事を続けてきた私の実感は少し違います──。

「本当につらいのは、目的を持たずに働くこと」

この記事では、私自身の体験を通して、
訪問介護のリアルな働き方や、「きつさ」の正体についてお話ししていきます。

これから介護の仕事を始めようとしている方、
あるいは今、働きながら「このままでいいのかな」と感じている方へ──

少しでも参考になれば嬉しいです。

🟦1章:一般的な「介護はきつい」というイメージについて

Z世代は介護職にネガティブなイメージを持っている

介護の仕事について、「きつい」「精神的に大変」「収入が低い」といったイメージを持っている人は少なくありません。

体力的にも精神的にも負担が大きく、人間関係も複雑でギスギスしている──
そんな声は、特に「施設介護」に集中している印象です。

一方で、訪問介護パート(ホームヘルパー)は、働き方の自由度が高く、ストレスの少ない職場環境を実現しやすい働き方です。

山のごとし
山のごとし

私は20年以上訪問介護で働いてきましたが、正直、いわゆる「介護はきつい」と言われるような辛さは、ほとんど感じていません。

実際に、訪問介護と施設介護では、次のような違いがあります:

訪問介護と施設介護の違い(比較表)

項目施設介護訪問介護(ホームヘルパー)
勤務スタイルシフト制(早番・遅番・夜勤あり)直行直帰、1日1件〜調整自由
人間関係のストレス同僚・上司との連携やチームワークが多い基本1人で行動、人間関係の負担が少ない
身体的負担移乗や入浴介助などで体力的負担が大きい1対1の対応で、無理のないペースで動ける
精神的負担慌ただしい中で複数業務を同時にこなす必要がある利用者と落ち着いて関われる
柔軟な働き方勤務時間が固定され、急な変更が難しい週1・1件からOK。副業や家庭との両立も可能
自由度業務や時間に制約が多い自分のスケジュールに合わせて調整しやすい

もちろん、大変なことがまったくなかったわけではありません。これまでを振り返ると、印象に残っているのはこんなケースです:

  • ご家族からの細かい注文が延々と続いたケース
  • 強い介護拒否にどう対応しても受け入れてもらえなかったケース
  • 利用者さんからの過度な依存に悩んだケース

正直、このような場面は「かなりきつかった」です。
ただ、これらはあくまでも“交通事故”のような例外的な出来事。常にこんな状況が続くわけではありませんし、対応方法を知っていれば落ち着いて対処できる場面も多いです。

そして──
私が本当にしんどかったのは、「仕事内容そのもの」ではなく、もっと別の理由でした。

🟦2章:自分の経験「目的を持たずに働いていた時期こそが本当につらかった」

本当につらいのは、目的を持たずに働くこと

大学卒業後、目的なき会社員時代へ

介護の仕事に就く前、私は大学を卒業して、外壁塗装のリフォーム会社に就職しました。
仕事は飛び込み営業。

山のごとし
山のごとし

やりたかったわけでも、何かに惹かれたわけでもなく、「とりあえず就職」という流れで決めた会社でした。

言われたことをただこなす日々。
「自分が何のために働いているのか」「この仕事がどこに繋がるのか」── そんなことを考える余裕もありませんでした。目的が見えないまま、毎日住宅地を歩き回ってはインターホンを押し、上司から叱責される。

この頃が、私にとって本当につらい時期でした。

退職とアルバイト生活、生きる目的への渇望

結局、その会社は3ヶ月ほどで辞めました。
その後はアルバイトをしながら、ずっと「自分はこれからどう生きていけばいいんだろう」と悩み続けていました。

そんなとき、ふと思ったのです。

山のごとし
山のごとし

“生きる”ということを本気で考えるなら、“死”に近づいている人の話を聞いてみたい…!

それが、介護に興味を持ったきっかけでした。

「目的を探す」ことが目的に

思い立った私は、すぐに資格を取り、訪問介護の現場に入っていきました。

仕事はもちろん、慣れないことも多くて大変です。
けれど、不思議と「つらい」と感じることはありませんでした。

むしろ現場が大変であればあるほど、私はそこに学びのチャンスを感じていました。
どういう思いで人は人生の終わりに向かうのか──
どう生きてきて、どう死んでいくのか──
それを知りたいという思いが、私の原動力になっていたのです。

山のごとし
山のごとし

「目的を探す」ということが、私にとっての“目的”でした。

訪問介護の仕事には、その答えを得られる場がある──
そんな確かな手応えを、私は感じながら働き始めていました。

🟦3章:訪問介護を続ける中で、「生きる目的」へのヒントを得た瞬間

訪問介護で様々な人生経験に触れる

あるとき、Tさん(96歳・女性)というご利用者さんと出会いました。
物腰が柔らかく、静かで穏やかな方で、質問するとなんでも丁寧に答えてくださる方でした。

「人は変われるのか」という問い

ある日、Tさんと昔の話をしていたとき、ふと私はこう尋ねました。

山のごとし
山のごとし

「戦争のような“修羅場”をくぐり抜けたら、人って立派な人間に生まれ変われるんでしょうか?」

Tさんは少し笑って、こう答えました。

「変わらないね」

その言葉に、私はハッとしました。
ずっと私は、強烈な出来事や出会いによって「人生の目的」が見つかり、自分が劇的に変われるんじゃないか──そんな期待を持っていました。

でも人は、そんなに都合よく変われるものではないのかもしれない
Tさんの言葉は、静かだけど深く響きました。

少しずつ「寄せていく」という生き方

もし人が急には変われないとしたら──
自分ができるのは、「なりたい自分」に少しずつ寄せていくこと。

そのことに気づいたとき、ようやく私は、自分の生きる目的が少し見えたような気がしました。
焦って劇的に変わろうとするのではなく、今の自分を出発点にして、少しずつ理想に近づいていく。

それが、私にとっての「目的」なのだと思えたのです。

介護という“人生の現場”で、人間のリアルに触れる

介護の仕事は、ただの労働ではありません。
それぞれの方の「人生の終盤」に関わる、大切な現場です。

たとえば──

  • 認知症により、少しずつ“自分らしさ”が薄れていく過程
  • 病気や老いによって、思うように体が動かなくなること
  • やがて訪れる「死」と、それを前にした思いや準備

そんな、人間の“リアルな側面”と毎日向き合うのが、訪問介護の現場です。

もちろん、楽しいことばかりではありません。
けれどそこには、人生を深く考えるためのヒントが詰まっています。

山のごとし
山のごとし

私にとっては、学びにあふれた“教育の場”のような場所でした。

Tさんとの出会いを通じて、私は「自分のままで、できることを少しずつ広げていく」──そんな生き方に希望を感じるようになりました。
訪問介護という仕事は、まさにそれを実践できる場でもありました。

では、そんな仕事を「きつい」と感じる人もいるのは、なぜでしょうか?
ここからは、「本当の意味での“つらさ”」について、もう少し掘り下げてみたいと思います。

🟦4章:介護がつらいのではない。「目的がないこと」がつらい

目的を持って働けば多少のきつさ、大変さは納得して通過できる

これまでの経験から強く感じるのは、
「仕事がつらい」と感じるとき、その根本には“何のためにやっているのか分からない”という状態がある、ということです。

逆に言えば、
自分の“目的”が見えていて、そこに向かって行動しているときは、多少の困難があっても自然と乗り越えられるものです。

一方で、目的が定まらず、ただ言われたことをこなしているだけの受け身の状態──

山のごとし
山のごとし

これこそが、本当の意味で「つらい」働き方なのではないかと思います。

「自分はどうしたいのか?」「どうなりたいのか?」

この問いは、私たちの行動すべてに関わってくる、とても大切な問いです。

ここに自分なりの答えを持っているかどうかで、日々感じる“きつさ”の質も、大きく変わってくる気がします。

もしかしたらその問いへの答えが、
今抱えているしんどさを軽くするだけでなく、人生そのものを動かす鍵になるかもしれません。

🟦5章:訪問介護パートは、「目的を探すフェーズ」にも最適な働き方

訪問介護パートは柔軟な働き方が魅力でおすすめできる

訪問介護のパート勤務は、私自身の経験からも、目的が定まっていない時期にこそ取り組む価値のある仕事だと感じています。
なぜなら、日々訪問するご利用者のもとには、そのヒントとなるような「人生経験」が溢れているからです。

誰かの人生に触れるたびに、
「自分はどう生きたいのか?」
「どう働いて、何を大切にしたいのか?」
そんな問いに、自然と向き合うようになります。

さらに、訪問介護は以下のような理由で、現代のライフスタイルにも「組み合わせやすい働き方」です:

  • シフトの自由度が高い:週1回・1件から勤務可能、直行直帰で通勤負担も少ない
  • 単独行動が基本:人間関係のストレスが最小限
  • 心の学びが多い:人間のリアルに触れ、自分の在り方を見つめ直すきっかけになる

実際の組み合わせ例

  • 週3日午前のみ訪問介護+午後はWEBデザインの在宅副業
     在宅時間を確保しながら、介護現場の実体験がデザインにも活かされるという相乗効果も。
  • 平日2〜3日のみ訪問介護+育児の合間に働く主婦(主夫)層
     保育園の時間内に1〜2件だけ訪問するなど、家庭との両立がしやすい。
  • 週1〜2日の訪問介護パート+平日は動画編集などのスキル学習に専念
     家族の支援や失業手当などで生活を支えつつ、最低限の収入を訪問介護で得ながら、次のキャリアを見据えてじっくり準備中。
  • 平日メインで訪問介護パート勤務+土日はライターやハンドメイド販売などの副業に挑戦
     本業として安定した収入と生活リズムを保ちつつ、休日を活用してフリーランス的な働き方も少しずつ試している。

こうした働き方は、単なる“副収入”という意味を超えて、人生全体を整えるための「基礎トレーニングの場」にもなり得ます。

特に若い世代の方には、
「人間とは何か」「どう生きるか」という問いに自然と向き合える、貴重な経験の場として強くおすすめしたい働き方です。

🟩まとめ:その「きつい」「つらい」は、自分次第で変えられる

訪問介護は“人生の探索期間”としても機能する

世間では、「訪問介護はきつくて辛い仕事」というイメージが根強くあります。

でも、私がこれまでの経験から強く思うのは──
それは「仕事の内容」がつらいのではなく、「目的がないまま働くこと」がつらいのではないか?ということです。

自分が「何のために働くのか」「どう生きたいのか」といった目的を持っていると、多少の大変さは意味のあるものとして受け止めることができます。

一方で、目的がなく、ただ「やらされている」と感じながら働くとき。
それはどんな仕事でも、たとえ楽そうに見える内容でも、心がすり減っていくものです。

訪問介護にも、時折大変なことはあります。けれど、目的のある行動の中での「大変さ」は、自分の糧になります。
逆に、目的のない中での「つらさ」は、心を消耗させるだけかもしれません。

だからこそ、自分の目的を見つけたいと思っている人にこそ、訪問介護という選択肢を“人生の探索期間”として前向きに捉えてもらえたら──
そう願っています。



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