訪問介護で働くことに興味があるけれど、
「訪問介護以外の介護職って、どんなものがあるの？」
「自分に合っているのはどの働き方？」と迷っていませんか？
本記事では、訪問介護と代表的な3つの施設介護（デイサービス・特別養護老人ホーム・グループホーム）の働き方の違いや、それぞれの特徴をわかりやすく比較します。
「どの介護職が自分に合っているのか」を知るためのヒントが見つかるはずです。
訪問介護と施設介護はどう違う？
介護の現場は、大きく分けて「訪問介護」と「施設介護」の2つに分類されます。どちらも高齢者の生活を支える重要な仕事ですが、働き方や求められる対応力、1日の流れには大きな違いがあります。
訪問介護の特徴
訪問介護は、利用者の自宅を訪れてサービスを提供します。掃除や買い物、調理といった生活援助や、入浴や排せつの介助などの身体介護を1対1で行います。
- 基本的に1人で対応
- 1件ごとのケアで、短時間勤務も可能
- 利用者の生活環境や個性に寄り添う必要がある
移動時間が発生するため、スケジュール管理力や柔軟な対応が求められますが、家庭との両立やパートタイムで働きやすい点が魅力です。
訪問介護は、一人一人のご利用者様とじっくり向き合えるのも特徴です。
施設介護の特徴
一方で施設介護は、1つの建物の中で複数の利用者に対して集団でケアを行うスタイルです。入居型の特養やグループホーム、通所型のデイサービスなどがあります。
- 複数のスタッフで協力しながらケア
- 1日を通じてのシフト勤務が基本
- 設備や支援体制が整っている
施設にはスタッフが常駐しており、夜勤や早朝勤務が発生することもあります。1人で対応する負担は少ない反面、チームワークや規則への対応力が重視されます。
このように、訪問介護と施設介護は、働く場所・スタイル・求められる力が大きく異なります。
私は訪問介護一筋ですが、訪問介護と施設介護は働き方に大きな違いがあるので、
どちらが合うかというのは結構はっきり分かれるのかもしれませんね。
では次に、施設介護の代表的な3つの現場と訪問介護との違いを詳しく見ていきましょう。
H2：デイサービスとの違いと向き・不向き
デイサービスは、要介護の高齢者が日中だけ通所し、食事や入浴、機能訓練、レクリエーションなどを受ける施設です。自宅で暮らしながら、日中だけ専門的な介護サービスを受けられるという点で、家族の介護負担を軽減する目的もあります。
訪問介護との主な違い
| 項目 | デイサービス | 訪問介護 |
|---|---|---|
| 働く場所 | 施設内（固定） | 利用者の自宅 |
| 支援体制 | 複数スタッフによるチームケア | 原則1対1の個別対応 |
| 勤務時間 | 日中中心（早番・遅番あり） | 早朝・夜間・短時間勤務などもあり |
| 業務内容 | 食事・入浴介助、送迎、レクリエーションなど | 身体介護、生活援助中心（掃除・買い物など） |
デイサービスでは、複数の利用者を同時にサポートするため、スタッフ同士の連携が欠かせません。レクリエーションの企画や進行など、盛り上げ役になることも多いため、活気のある職場環境です。
向いている人の特徴
- 明るく、にぎやかな雰囲気が好きな人
- チームで協力して働きたい人
- 日勤中心で働きたい人
- レクリエーションや交流が得意な人
デイサービスは、利用者の状態やニーズに合わせていろいろな種類がありますね。
一般型、認知症対応型、リハビリ特化型など、またそれぞれ特色が異なってきます。
H2：特別養護老人ホーム（特養）との違いと向き・不向き
特別養護老人ホーム（特養）は、介護度が高く、日常的に介護を必要とする高齢者が長期間入所する公的な介護施設です。医療ニーズにもある程度対応しながら、生活全般の支援を行う場です。
訪問介護との主な違い
| 項目 | 特養 | 訪問介護 |
|---|---|---|
| 働く場所 | 入所施設（24時間体制） | 利用者の自宅 |
| 支援体制 | シフト制による24時間対応、チームケア | 原則1対1の個別対応 |
| 勤務時間 | 早番・日勤・遅番・夜勤あり | 比較的短時間勤務が多い |
| 業務内容 | 排泄・食事・入浴・移乗などの身体介護、夜間の見守りなど | 日常生活支援（身体・生活援助）中心 |
| 利用者との関係性 | 長期にわたるケア | 訪問のたびに接する時間は短いが密な関係を築くことも |
特養では、医療職（看護師など）と連携しながら、重度の要介護者の生活を支えるため、より専門的なケアや判断が求められることもあります。勤務体制もシフト制で、夜勤を含む交代勤務が基本です。
向いている人の特徴
- 安定した環境で、長期的に利用者と関わりたい人
- 医療的ケアや介護の専門性を深めたい人
- 夜勤を含めたシフト勤務が可能な人
- チームでの協働にやりがいを感じる人
正直、一番大変そうに思えるのが特養です。少ない人員で多くの業務に対応しています。
もし、手際よくどんどん仕事をこなせるとしたら、重宝されるのは間違いありません。
グループホームとの違いと向き・不向き
グループホームは、認知症のある高齢者が少人数で共同生活を送る介護施設です。家庭的な雰囲気の中で、食事・掃除・洗濯などの生活支援をスタッフが行いながら、利用者の自立支援を図るのが特徴です。
訪問介護との主な違い
| 項目 | グループホーム | 訪問介護 |
|---|---|---|
| 働く場所 | 小規模な入居施設（定員9人程度／1ユニット） | 利用者の自宅 |
| 支援体制 | 少人数のスタッフでシフト制、24時間対応 | 基本1対1、決まった時間に訪問 |
| 勤務時間 | 日勤・早番・遅番・夜勤あり | 比較的短時間、日中が中心 |
| 業務内容 | 食事・掃除・洗濯などの生活援助＋身体介護 | 日常生活援助や身体介護（短時間） |
| 利用者との関係性 | 生活を共にするような密接な関わり | 訪問時間のみのサポートだが個別対応で関係が深まる場合も |
グループホームは「生活支援」が中心で、利用者と一緒にご飯を作ったり、掃除をしたりと、より家庭に近い形でケアを行います。また、認知症の理解や対応スキルも求められます。
向いている人の特徴
- 一人ひとりにじっくり寄り添いたい人
- 家事や生活支援を仕事に活かしたい人
- 認知症ケアに関心がある人
- 家庭的な雰囲気で働きたい人
認知症の方は、きっかけやちょっとした誘導があればご自身でできることが多いので、
サポートしながら一緒に過ごしていく、という感じですね。
訪問介護と施設介護、こんな人におすすめ
それぞれの介護の仕事には特徴があり、働き方や自分の性格・ライフスタイルによって向き不向きがあります。以下の一覧で、自分に合ったスタイルを見つけるヒントにしてもらえればと思います。
働き方の特徴と向いている人（一覧表）
| 種類 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 訪問介護 | 利用者宅を訪問し、1対1でケアを提供／短時間の勤務も可能 | 自立的に働きたい／静かな環境が好き／柔軟な働き方を求める人 |
| デイサービス | 通所施設で日中のみ支援／レクリエーションや入浴介助が中心 | 明るく賑やかな雰囲気が好き／日勤で働きたい人 |
| 特別養護老人ホーム（特養） | 入居型で24時間体制／介護度高めの利用者対応／夜勤あり | 安定した勤務を希望／医療・介護の専門性を高めたい人 |
| グループホーム | 少人数制・家庭的な雰囲気／認知症ケア中心／生活支援が多い | 一人ひとりに丁寧に関わりたい／生活支援にやりがいを感じる人 |
私はやはり訪問介護か、もしくはグループホームが合いそうです！
まとめ 〜 自分に合った介護の働き方を見つけよう 〜
介護の仕事には、訪問介護・デイサービス・特別養護老人ホーム・グループホームなど、さまざまな働き方があります。それぞれに、勤務スタイルや利用者との関わり方、求められるスキルが異なるため、職場の環境もかなり違ってきます。
大切なのは、自分の性格やライフスタイル、将来の働き方に合った現場を選ぶこと。
「一人で落ち着いて働きたい」「人と関わるのが好き」「日勤だけで働きたい」「医療的な知識を深めたい」など、自分の希望を明確にすることが、長く無理なく続けられる介護の第一歩になります。
まずは各現場の特徴を理解したうえで、自分にとって心地よい働き方を選んでいってもらえればと思います。
